この記事はこんな人におすすめ!
- モバイルバッテリーの発火が怖い
- モバイルバッテリーの購入を考えている
モバイルバッテリーの発火事故が急増しており、技術基準を満たした証である「PSEマーク」の取得が義務化されました。
しかし、製品以外にも使い方が原因で発火するケースもあるので、注意が必要です。
今回は、そんなモバイルバッテリーが発火する理由と原因、防ぐ方法、発火リスクを減らす買い方をまとめて紹介します!
Contents
モバイルバッテリーが発火する理由とは?

モバイルバッテリーは出かけ先でスマホなどを充電できる携帯式バッテリーで、スマホの電池が少なくなったときなどに大活躍する必需品ですよね。
しかし、そんなモバイルバッテリーが発火して、電車が止まったりやけどを負ったりする事故が多発しているんです。
最近では、2018年11月9日に東北新幹線が緊急停止したり、2018年9月11日には山陽新幹線が緊急停車したり(持ち主が全治10日のやけど)しています。
1.モバイルバッテリーの事故は5年で2倍以上に
実はモバイルバッテリーの発火事故は、2013年度から2017年度にかけて2倍以上になっていると「NITE(製品評価技術基盤機構)」が発表しています。
これは恐らくモバイルバッテリーの普及率が高まっていることが原因で、ますます気をつけなければいけない事故だということがわかります。
では、モバイルバッテリーが発火する理由とは何なのでしょうか?
2.モバイルバッテリーの発火は内蔵されたリチウムイオン電池によるもの
モバイルバッテリーが発火する理由は、内蔵された「リチウムイオン電池」というものが発火する危険を秘めているものだから。
そもそもリチウムイオン電池は、コンパクトな大きさで高い電圧を得ることができる「エネルギー密度の高さ」が持ち味の充電式電池です。
その性能の良さからスマホ、ノートパソコン、電気自動車などに使われています。
しかしエネルギー密度が高いということはそれだけ危険なものであることを表しており、条件によっては発火するほどのエネルギーを持っているんです。
エネルギー密度が高いために、短絡時には急激に過熱する危険性が大きく、有機溶剤の電解液が揮発し、発火事故を起こす恐れがある。短絡は外力が加わることで電池内部で発生する場合もあり、衝撃に対する保護も必要である。
高温になりすぎると熱暴走を経て、破裂・発火・爆発の危険性がある。
つまり、モバイルバッテリーの発火事故は「内蔵されたリチウムイオン電池が発火の条件を満たしてしまったから」発生したといえるでしょう。
次に、モバイルバッテリーが発火する原因(リチウムイオン電池が発火する条件)について見ていきます。
モバイルバッテリーが発火する原因とは?
モバイルバッテリーが発火する原因は、主に以下の4つが考えられます。
1.製品に問題があった
モバイルバッテリーをはじめとしたリチウムイオン電池の発火事故は、全体の78%が「製品の不具合によるもの」だったとNITEが発表しています。
製品の不具合があると、使用中にリチウムイオン電池が内部ショートを起こして熱を帯びる可能性があります。
先ほど紹介したように、リチウムイオン電池は高温になりすぎると発火の危険がある製品なので、それが発火の原因となってしまう訳です。
通常そういった不具合がある製品は、不具合が判明した時点でリコール(回収)対象になるので未然に事故を防げるハズですが、
- まだ不具合が見つかっていなかった場合
- リコール対象だと気づかず使い続けていた場合
だと発火事故を防ぐことができません。
現に、製品の不具合による発火事故の73%は「リコール対象製品」によるもので、製品に問題があったこと、それに気づかず使い続けたことがモバイルバッテリーの発火の1番の原因といえるでしょう。
2.強い衝撃を与えた
また、製品に問題がなかった場合でも、モバイルバッテリーの発火は起こることがあります。
リチウムイオン電池は、外部の衝撃により内部ショートを起こして熱を帯びる可能性があるからです。
2019年1月7日には、福岡のショッピングモールでバッグを床に落としただけで、モバイルバッテリーが発火するという事故も起きています。
モバイルバッテリーは「落下」などの強い衝撃が原因で、発火することもあるという訳です。
3.燃えないゴミとして出してしまった
モバイルバッテリーへの落下以外の衝撃として考えられるのが、「ゴミ収集車による圧縮」です。
実際、モバイルバッテリーを「燃えないゴミ」として出してしまったことで、ゴミ収集車の中で圧縮という衝撃により発火してしまう火災事故が多発しています。
モバイルバッテリーは家電量販店などのリサイクルBOXに入れて処分するものなので、それを知らずに燃えないゴミとして処分すると発火の原因となる訳です。
4.熱を逃がせず高温になった
ここまでで、内部ショートによる発熱でリチウムイオン電池が発火する、リチウムイオン電池は高温になると危険だということがわかっていただけたでしょうか。
そういった製品の不具合、内部ショートによる発熱による発火を、さらに助長させてしまうのが「熱がこもる場所での使用」です。
過去に、熱がこもりやすい「リュックサックの中」や寝具が被さって熱がこもりやすい「寝具の上」での使用中に発火したケースがあります。
モバイルバッテリーは「熱が逃がせなかった」ことが原因で、発火することもあるという訳です。
モバイルバッテリーが発火するのを防ぐ方法とは?
ではモバイルバッテリーが発火する原因がわかったところで、今使っているモバイルバッテリーが発火する危険を防ぐ方法を紹介していきます。
1.使用中の製品がリコール対象でないかチェックする
もしかしたら、今あなたが使っているモバイルバッテリーは製品に不具合のある「リコール対象製品」かもしれません。
経済産業省公式サイトで「リチウム電池のリコール情報」が公開されているので、自分が使っている製品がないかチェックしてみてください。
リコール情報をいち早く知って対象製品を使わないことで、モバイルバッテリーの発火事故を未然に防ぐことができます。
2.乱雑に扱わない
乱雑に扱わないことで、モバイルバッテリーを落下させたり衝撃を与えたりすることで発火するのを防ぐことができます。
もし強い衝撃を与えてしまった場合は、買い替えた方がより安全です。
モバイルバッテリーを処分する際は、燃えないゴミで処分するのはダメなので、リサイクルBOXに入れて処分しましょう。
3.分解や改造をしない
モバイルバッテリーを分解や改造をすることで、リチウムイオン電池が損傷して内部ショートを起こすかもしれません。
分解や改造をせずに使用方法を守ることで、損傷によるモバイルバッテリーの発火を防ぐことができます。
4.使用場所に気をつける
モバイルバッテリーを使用する際は、なるべく熱のこもらない場所で使用することで高温になりすぎて発火するのを防ぐことができます。
リュックサックや寝具の上など熱のこもる場所で使用する際は、
- 目を離さない(充電したまま寝ない)
- 長時間使用しない
などの工夫が必要です。
モバイルバッテリーの発火リスクを減らす買い方とは?
モバイルバッテリーの発火が怖くて使えない、買えないという人のために、モバイルバッテリーの発火リスクを減らす買い方を紹介していきます!
1.今までは明確な対策が無かった
今までのモバイルバッテリーの買い方として、明確な「発火リスクを減らす買い方」が無かったため、安価なものや有名ではないメーカーを避けることぐらいいしか対策がありませんでした。
しかし、モバイルバッテリーによる事故の多発を受けて、2018年2月1日からモバイルバッテリーは電気用品安全法(PSE法)の規制対象となりました。
今後は、モバイルバッテリーの買い方は「PSEマークが付いているかどうか」が重要になってきます。
2.今後はPSEマークが義務化
PSE法の規制対象となったことで、2019年2月1日からPSE法の技術基準を満たした証である「PSEマーク」の付いたモバイルバッテリーしか販売できなくなりました。
ちょっと古い製品にはついてないこともあるみたい
モバイルバッテリー「PSEマーク」が無いとフリマ出品不可に、正しい捨て方は – Engadget Japanese https://t.co/6uzO4PiKRS pic.twitter.com/RlMCbzgTPV— Engadget 日本版 (@engadgetjp) 2019年2月2日
これによって技術基準に満たさない粗悪なモバイルバッテリーが、市場に出回らなくなる訳です。
また、もしPSEマークの付いていないモバイルバッテリーが販売されていても、購入してはいけません。
以前は自分で安全な製品を見極める必要がありましたが、これによってPSEマークをチェックするだけで安全な製品を買えますね。
3.メーカーはANKERとcheeroが安心でおすすめ
そんなPSEマークの付いたモバイルバッテリーの中でも、おすすめなメーカーなのが「ANKER」と「cheero」。
ANKERは、モバイルバッテリーといえばANKERというほど有名な中国メーカーです。
PSE法の規制対象となった2018年2月1日以前から技術基準を満たした製品を作っており、PSEマークの義務化も規制対象となってすぐいち早く対応していました。
cheeroは、日本のモバイルバッテリーメーカーです。
PSEマークももちろん取得済みで、串刺しにしたりガスバーナーで炙ったりといった独自の厳しいテストを行っていることからも、安全性が極めて高いメーカーだといえます。
モバイルバッテリーの発火に対するみんなの声は?
PCじゃないけど
私も昔、使ってなかったモバイルバッテリーがとんでもない熱を持って発火一歩手前位になったことあるから気を付けて!
(ちなみにネットで買った海外製の安いやつ pic.twitter.com/2vKQEIS5v8— プレッシャー@ぷれ子 (@pressure_dq) 2018年8月7日
初めてモバイルバッテリー買ったんだけど、発火しそうで怖い…大丈夫だよね…?発火しないよね…?
— 闇太郎🦍🍌🐟ダイエットするぞい💪 (@matsupicter) 2019年2月11日
ちなみにニュースになってた
秋葉原や色々なお店でモバイルバッテリーがはたき売りされてるって個人的意見少し値は張るが、それで安全が手に入れられるならそっちの方が安心できるな
制限が来たら爆破せず不発で終わるバッテリーと
制限来たら遠慮なく発火し爆破するバッテリーどっちがいい?
— マー坊豆腐(甘辛)@ピラチン (@maaboutouhu) 2019年2月11日
明日モバイルバッテリーを親に買ってもらう事になった
親「有名な会社の製品がいい。発火とか怖いし」
俺「じゃあELECOMとかBUFFALOとかかな」
親「ELECOMとかって全然有名じゃないやん」
俺「え、有名だけど」
親「いや、知らない会社だから嫌だ」
ELECOMとかBUFFALOってめっちゃ有名だよね?
どう?— ズミコシャミン@京急2100・放送軍機材部隊隊長兼機材指揮官 (@Zumi_keikyu) 2019年2月9日
モバイルバッテリー購入したいんだけど中国製モバイルバッテリーて大丈夫かな、発火したりしないかなと考えてしまう
— 不二宗 (@fujimuna) 2019年2月9日
モバイルバッテリーに耳を当てると鈴虫の鳴き声みたいな音がしてなかなかオツだなと思ったけど突然発火したりしないかと思うと怖い
— 火舟 (@2hi1se4n6) 2019年2月5日
そう、今朝ビビットでやってた
モバイルバッテリーの発火!PSEマーク付いてないやつは売ったら🙅って今日からなったんよね
— a y a♡cci (@cocoa_yaro16) 2019年2月1日
まとめ
ということで、モバイルバッテリーが発火する理由と原因、防ぐ方法、発火リスクを減らす買い方をまとめて紹介しました。
必ずPSEマーク付きの製品を買って、乱雑に扱わないように気をつけましょう!